働きやすさの秘訣は“オール三洋”にあり!「三洋産業」
別府のワクワク企業を大発見!地元企業の仕事内容、経営者・社員の魅力、就職情報を学生目線でご紹介します。さあ、別府で働こう!
別府に暮らす学生目線で企業を訪問し、仕事内容ややりがいなど、知られざる魅力を発掘する企画「別府でJOBJOB」。
第5回目の今回潜入したのは、コーヒーフィルターで国内有数のシェアを誇る「三洋産業」。地元別府よりも、県外での知名度の方が高いそうです。
日本全国のみならず、海外にもシェアを伸ばし成長を続ける企業の秘密やお仕事とは一体なんでしょうか?
団結力の秘密は社長への信頼 三洋産業
お話を聞いたのは営業部の次長・幸 貴之(ゆき たかし)さんと、同じく営業部でSCAJ認定コーヒーマイスターの上甲(じょうこう)喜一さんです。
↑営業部次長の幸さん(左)と、営業部の上甲さん(右)
竹村「ズバリ‼ 三洋産業ってどんな会社ですか??」
幸さん「三洋産業ではコーヒー関連器具、コーヒー製品の製造販売、レストランや喫茶店の運営を行っています。
コーヒーフィルターでは某雑貨店で売られるコーヒーフィルターを専属製造するなど、名前は出ていなくても弊社の製品が多く販売されていますよ」。
竹村「これ、家で使ってます(全然知らなかった…)!」
幸さん「中小企業ならではの風通しの良さが特徴で、営業だけじゃなく、会社全体でひとつという意識で働いています」
上甲さん「社長との距離も近いですよ。私が新入社員として入ってすぐの時、現場主義の社長に『営業の基本は現場を知る事!』と言われ、営業希望で入社したにもかかわらず工場勤務が続きました。けれどその間にも他県の営業について行ったり、商談の現場に行ったりと、営業の勉強もさせてもらったんです。
社長は本当に熱くて、コーヒーフィルターのクレープ(シワ)の事とか、話し出すと止まりません」。
竹村「すごく熱い気持ちが伝わってきました。現場を知っているからこそできる営業ってかなりの強みですね!」
社長さんのお話をする時の幸さんや上甲さんの笑顔から、会社内での仲の良さや、中小企業ならではの団結力が伝わってきました。
モノづくりへのこだわりが光る製造現場
竹村「先ほどのフィルターへのこだわりみたいなものが、他のモノにもあるんですか?」
幸さん「三洋産業はコーヒー豆を売るショップも経営しているのですが、そこでは店長が自ら焙煎するなど、職人たちのこだわりがたくさんつまっています。焙煎は豆によって、また季節や天候によってもやり方が変わるデリケートなもので、技が必要なんですよ」。
竹村「機械がたくさん動いているのに、あの人は何をしているのでしょうか?」
幸さん「あそこでは、重なったフィルターがそれぞれはがれやすくなるように、手作業で空気を入れています」。
機械にまかせっきりではなく、機械のできない小さな心配りをしたりすることが、お客様第一でたくさんの人に愛される製品作りの秘訣かもしれないですね。
世界にも進出!新人でもチャレンジできる環境
三洋産業のコーヒーフィルターはもちろん、「CAFEC」ブランドのドリッパーやサーバーなどのコーヒー関連器具は、プロからも厚い信頼を得て売り上げを伸ばしています。
飲食店経営なども行っており、まだまだ新たな展開がありそうな「三洋産業」。社員の意見は新人だろうと重役だろうと関係なく、良いものは取り入れられる土壌が整っていると感じました。
中小企業で風通しの良い社風だからこそ、遠慮せずに自分のやりたいことや意見を出せるのは楽しそう!別府にいながら日本全国、世界各国を相手にお仕事をするチャンスですね!
求める人材とは?
竹村「どんな人に働いて欲しいですか??」
幸さん「どんな人でも大丈夫です。強いて言うならコーヒーが好き・コーヒーに興味を持てる人ですかね。私も別にコーヒーが特別好きとか、興味が強くて入社したわけではありません。今は大好きですけどね。だから興味を持てそうな人だと嬉しいです
入社していろいろと経験することによって、自分が何をしたいのかが分かるようになっていければいいと思っています。だから例えば営業とか総務とか、何がしたいのかわからないまま入ってもらってもいいんです」。
竹村「分からないままでいいんですか!? たしかに、今回お話を聞いて感じた営業のお仕事と、営業職へのイメージにギャップがあって、実際に入ってからこそ分かることがあるように思いました。ただ商品を売り込む!というわけではないんですね。自分に合った仕事を知って、その環境で働けるのってとても素敵です!」
上甲さん「営業でも製造や他の部署と近く、何をしているか・どう作っているのか知っているからこそのアプローチの方法があります。売り込む・売るだけが営業じゃなくって、信頼を築き上げることが重要なんですね。私がマイスターの資格を取った時などは、お客さんとの話がとても勉強になりました」。
幸さん「お客さんとの距離が近く信頼関係があるからこそ、その要望などから新しい製品が生まれるケースもあります。
このスタイルから、ひとつの部署が困っていたら他の部署も手伝うという『オール三洋』という考え方も社内で浸透しています。営業でも他の部署が納期などで困っていたら梱包の手伝いしたりとか(笑)」
竹村「お客さんのニーズにしっかり向き合っているからこそ、某雑貨店のコーヒーフィルターの専属契約など、お客さんの信頼につながっているんですね」。
お客さんのニーズに対して、会社全体で対応する、会社のみんなで仕事してるって、やっぱり、仲がいいのが伝わってきます。
まとめ
今回お邪魔した「三洋産業」、実は身近で、愛用している人も多い有名企業だと知り驚きです!お客さんのニーズを何よりも大切にすることで、ブランド名を表に出さなくても愛される“真面目な製品”が作られていと感じました。
社内・社外問わずコミュニケーションを大切にしているのも特徴的。人と人との繋がりを大切にすることで、そこから新しいモノや、関係性が生まれるという点がとても魅力的で、素敵です。中小企業だからこその風通しの良さやアットホームな雰囲気があり、オール三洋という言葉はまさしく「三洋産業」の社風を表していますね。
人々のコミュニケーションの形態が変化し、繋がりが希薄になりつつある現代。下町別府ならではの、あたたかい人間関係のある企業というのはとても貴重です。なによりも、働いている人たちがみんな笑顔だったのがとても印象的でした!
会社データ
取材先:株式会社 三洋産業
住所 〒874-0921 大分県別府市富士見町7番2号
Tel 0977-25-3464
http://sanyo-sangyo.co.jp/
追記
『BEAMS EYE on BEPPU』 巡回展
東京・新宿で実施していた『BEAMS EYE on BEPPU』が、3/28(水)から4/16(月)まで別府で巡回展を行っており、三洋産業さんの竹細工を使用したコーヒードリップセットも出品中です。
↑竹細工を使用したコーヒードリップセット。「SELECT BEPPU」(別府市元町)にて販売されています。 http://past.beppuproject.com/space/platform04.html
取材&編集&テキスト:竹村 悠 (別府大学文学部史学・文化財学科 4回生)
※「別府でJOB JOB」に込めた意味
「JOB」は、仕事、職、任務、役目などという意味があります。そして、別府といえば真っ先にイメージするのが温泉。温泉につかると「ジャブジャブ」と音がしますが、別府のワークスタイルを温泉のように学生(若者)に浴びてもらいたい、という意味を込めています。