【後編】潜入!濃いめの会社がぎっしり詰まった「アライアンスタワーZ」ってどんなところ?

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こんな会社が別府にあるなんて!?「別府でJOBJOB」は、学生目線で地元企業の仕事や経営者・社員の魅力、就職情報を探り出し紹介する企画です。さあ別府で働こう!

 

第13回目の「別府でJOBJOB」は前回に引き続き別府市公会堂の前にそびえる、てっぺんがピラミッドになっている不思議な柄のビル。「アライアンスタワーZ」です。

さまざな企業が混在し、それぞれのビジネスを行っていますが……前回に引き続き、アライアンスタワーZとは一体なんなのか?どんな会社でどんな人が働いているのか?別府大学の竹村が潜入してみました!

起業家・創業者をサポート!ハンパない熱量のマネージャーがいる「ASO」

ASO(Alliance Social Share Office Beppu)とは、アライアンスタワーZの4階にあるシェアオフィスです。主に起業家や創業を目指す人が事業の拠点として利用しています。セミナー・交流会・懇親会などでの会員の交流促進や、助成金サポートも行っており、一時利用も可能。

ASO会員には、デザイナーの有延明乘さん、立命館アジア太平洋大学(APU)の現役学生で起業した澤村俊哉さん、来日する留学生の支援を行うバスティン・ネイサンさん、また別府に移住して起業した方など、様々な職種で起業・創業した人たちが働いています。起業を応援するインキュベーション マネージャーや先輩が大勢いるので、起業や創業の相談などもしやすい雰囲気。ひとりで作業して行き詰まったときなどは、気軽に話ができる環境です。

今回取材したのは、ASOの代表でシニア インキュベーション マネージャーの宮井 智史(みやい さとし)さんと、インターン生の齋藤 直毅(さいとう なおき)さんです。

 
宮井さん(写真左)と齋藤さん(写真右)

シェアオフィスを始めたきっかけとは?

竹村「起業家の為のシェアオフィス、という仕事はどうやって始められたのでしょうか?」

宮井さん「僕はもともと福岡出身で、何かをやりたいけどやりたい事が見つからないまま生活をしていました。勤めていた友人のITベンチャーのご縁から、現在入居しているアライアンスタワーZから勤めないかと声をかけて頂き、別府に来たんです。WEB制作などを行いながら、数年後、職業訓練学校の担当という事で業務を始たんですが、やりたいことがある人や、まだ見つかってないけど現実とのギャップで悩んでいる人と多くの出会いがありました。そんな働き方に悩みを持つ人たちの支援をしたいと思い、この事業を始めました!」

竹村「福岡県出身だったんですね!別府の人かと思ってました」。

宮井さん「そうそう。やりたいことが見つからなくても、それを探す手伝いをしたかったんです。困っている人と一緒に考えたり掘り下げたりして、本当にやりたいことを見つけていけばいいんじゃないかな、って」。

魅力あふれるASOの自慢とは?

竹村「別府に起業家の皆さんがスタートを切りやすい場所があるのはとても素敵です!そんなASOでの自慢できるポイントは何でしょうか?」

宮井さん「……俺!」

竹村「…………」。

ASOのオフィスではいつもいろいろなジャンルの人が集まっています。『誰かのためになることをしたい!』という、宮井さんの熱い信念があるからこそ、たくさんの人が集まっているのが分かりました。

私自身、「困った時はとりあえず宮井さんに相談!」という場面が多々あります。起業のことだけではなく、別府の飲食店にも詳しかったり、事業者の情報も知っていたり、さまざまなジャンルの知識を持ち、相談者と真摯に向き合ってくれる宮井さんは、ある意味本当に自慢できるポイントだと思いました。

創業支援者として生きる目標

竹村「創業支援という仕事で、今後の目標などがあれば教えていただきたいです!」

宮井さん「起業家の皆さんがやりたいことをやれるように、うまくいくように支援するというのを目標にしています」。

竹村「起業家の皆さんも宮井さんがここにいらっしゃること自体が頼もしく感じるでしょうね。お話を聞いていると、目標に向かって真っ直ぐに進んでいるのがすごく伝わってきます」。

一人ひとりの相談者の方と向き合い、何をしたいのか、何をしないといけないのか、話をしながら整理をしていくという宮井さんのスタンスは、とてもカッコよく素敵でした。

学生である私にも真剣に向き合ってくれる宮井さんのような大人が別府にいるのは、とても有難く、別府の自慢だと思います。

また、ASOでインターンをしている立命館アジア太平洋大学(APU)の学生である齋藤さんにもインタビューしました!

インターン生に聞く!働くこととは?

竹村「ASOでのインターンって、どんなことをしてるんですか?」

齋藤さん「オフィスの掃除から事務、ライター活動と幅広いため一口には言えないのですが、宮井さんのお手伝いをしながら、ライティングの仕事も請け負っています」。

竹村「ライティングもしているんですね!あまり別府や大分でのインターンでは聞かない内容なので、びっくりしました!働き心地はどうですか?」

齋藤さん「勤務場所がシェアオフィスということもあり、たくさんの人に出会えることが何よりの楽しみです。人によって仕事や価値観が違い、それぞれに魅力があります」。

竹村「ここのオフィスに来ている人は、本当にさまざまなジャンルの方で、すごく面白いですね!次はインターンを始めてからの変化を教えていただきたいです!」

齋藤さん「もともとライター志望なので、『仕事をもらう手段を得たい』くらいの気持ちでした。でも、いざインターンを始めるとライティング以外の成長のほうが多いのではないかと感じました。何より大学では会えない、たくさんの大人たちから良い刺激を受け取り、自分の力となっています」。

竹村「大学生活では得られない経験ですね!たしかに、ASOさんにいると普段は会えない人や経験ができるので、うらやましいですね」。

ASOの魅力を聞くと、私もインターンに行ってみたくなりました。別府にはまだまだいろいろな場所があるということが分かり、とても素敵なお話を聞かせていただきました。

 

女子憧れのぱっちり目を実現してくれる「Doll eye」

今回、アライアンスタワーZを取材するにあたって、個人的にどうしてもどうしても行きたかった「Doll eye」さんにお邪魔して、まつげエクステをしていただきました。

「Doll eye」オーナーの古川さんは、ご友人が始めたまつげエクステで“まつげだけでこんなにも印象が変わるのか!!”と衝撃を受け、ご自身もまつげエクステのお店をオープンしました。

一人ひとりの目の形に合わせたまつげのデザインをしてくれるので、今回もとても素敵な仕上がりで大満足です!

古川さんからお仕事との向き合い方について「調子に乗らず、真摯に向き合う事が大切」だと教えていただきました。

古川さんはお話もとても面白く、特殊な技術であっという間にパッチリまつげにしてくれる魔法のような技の持ち主。改めて、美容のお仕事は職人の世界のようですごいなぁと思いました。

 

国語に特化した珍しい学習塾「紫雲国語塾」

紫雲国語塾は、国語、小論文、英語に特化した塾。小学生から高校生までを対象としており、大分校と別府校があります。

驚きのきっかけ!? 先生になった経緯とは?

今回お話を伺ったのは、紫雲国語塾の代表の小林吉樹さんです。

竹村「国語塾というのは私もあまり聞いたことがなく珍しいですね。塾の先生になろうと思ったのはどうしてですか?」

小林さん「もともとは東京で看護助手として働いていました。当時働いていた小児病棟には院内学級が無かったため、僕が子ども達に勉強を教えていたんです。そんな様子をみていた婦長さんから「教える仕事が向いているのでは?」と言われ、塾の先生という道に進みました」。

竹村「もともとは看護助手をしてらっしゃったのですか!? 全然違う業種に転向されたのですね!」

小林さん「子どもが好きだったので、人前で喋って勉強を教えたり、面白い話をしたりっていうのが向いていたんですね。気づけば30年ほど、同じ仕事を続けています」。

竹村「塾の形態は、最初から国語の塾だったのですか?」

小林さん「もともとは英語を教えていたのですが、私自身留学をしてないというコンプレックスがありました。また、他の塾との競合を避けるためにも国語に特化した塾を大分市で始めたんです。『ビジネス知識はゼロだけど、国語なら教えられる!』と思って。その後、別府駅の近くで別府校を開設し、今はアライアンスタワーZで子どもたちに教えています。私は大分市に住んでいますが、別府はすごく好きな街で空気もきれいだし、住みたいくらいですね」。

まさか看護助手から塾の先生になるとは!想定外の経歴ながら、小林さん自身に向いている道、そして好きなことを続けて向きあっていく姿勢はとても素敵だと思いました!

それにしても、教える仕事を薦めた婦長さんとの出会いが、小林さんのその後を大きく変えてしまったんですね。もしその出会いがなかったら……?人生は、まだまだ分からないことだらけです。

国語を教える事のやりがいとは?

竹村「塾で教えていて、やりがいを感じることはどんなことですか?」

小林さん「塾というのは困っている人を助けるところでもあり、教育の場でもあります。学校に合格するかどうかなど託されているというのはやりがいがあります。あとは定番ですが、『通っていて良かった』『先生のおかげ』なんて言われると嬉しいですね」。

竹村「私も昔お世話になった先生には今でも感謝しているので、そのお話、分かる気がします」

異色の経歴を持つ小林さんのお話は、ぐいぐいとその魅力に引き込まれてとても面白かったです。ずっと聞いていたいくらいでした。

自分が何をしたいのか、何が好きなのか?冷静に見つめ直せたからこそ、国語塾の先生として生徒と向き合っていらっしゃるのではないかと思いました。

教室内には、いわゆる塾という場所ではあまり見かけない本もたくさんあり、とても面白かったです。

 

***

 

後編の今回も、「ASO」「Doll Eye」「紫雲国語塾」と、様々な業種の方から普段はあまり聞けないようなお話を伺えました!

別府市公会堂の目の前にありますので、お近くを通った時にはふらっと言ってみるのもいいと思いますよ!(予約が必要なお店は予約を忘れずに)

 

会社データ

●アライアンスタワーZ
〒874-0909 別府市田の湯町3-7
TEL  0977-22-1111
E-mail info@z-tower.net

●株式会社ASO (Alliance Social Share Office Beppu)
〒874-0909 別府市田の湯町3-7アライアンスタワーZ 4F
TEL 0977-22-1111
https://alliance-share.com/

●Doll Eye
〒874-0909 別府市田の湯町3-7 アライアンスタワー Z  5F
TEL 090-6093-8793
http://dolleye48.com/

●紫雲国語塾
[大分校] 大分市府内町1-3-15 府内MCビル2・3F TEL 097-540-6670
[別府校]  別府市田の湯町3-7 アライアンスタワーZ 3F TEL 0977-76-5540
http://shiunkokugojuku.com/

 


取材&編集&テキスト:竹村 悠(別府大学文学部史学・文化財学科 4回生)

 

※「別府でJOB JOB」に込めた意味

「JOB」は、仕事、職、任務、役目などという意味があります。そして、別府といえば真っ先にイメージするのが温泉。温泉につかると「ジャブジャブ」と音がしますが、別府のワークスタイルを温泉のように学生(若者)に浴びてもらいたい、という意味を込めています。

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